あつまろです。

串カツ田中は2016年に東証マザーズに上場して、まだ1年が経過していない企業です。これまで「串カツ田中(3547)が目立ってる」と「あつまろの外食チェーンめぐり(串カツ田中)」という定性情報を紹介してきましたが、今回は本決算である11月期(2016年)の財務情報を中心にみていきます。
「成長性(店舗拡大)」
外食チェーン事業において、新興ブランドの場合はやはり新店展開が成長ドライバだと思います。同社は2016年11月期時点で131店舗(直営50、FC81)です。2015年が94店、2014年が67店で、ここ2年で2倍に店舗数を拡大してきています。なお、同社では「全国1,000店舗」を目指していますので、店舗数の単純計算だけで換算すると7~8倍に成長することになります。
なお、同社発表では2017年度に171店舗、2018年度は200店舗超、19年度は250店舗超を予定しているとのことで、FCを中心としたハイペース出店を予定しています。

「収益性(コスト構造)」
本業収益をあらわす営業利益率(対売上)は8.0%です。残りの92%がコストということですが、何に使われているかというと、商品原価が36%、人件費が23%、減価償却が3%、その他販売管理費(家賃や経費など)が30%となっています。同業他社の比率をみてみましょう。
鳥貴族は、商品原価が31.3%、人件費が9.5%、減価償却が3.9%、その他販売管理費(家賃や経費など)が27%。
塚田農場を経営するエー・ピーカンパニーは、商品原価が31.6%、人件費が29.4%、減価償却が3.2%、その他販売管理費(家賃や経費など)が33%。
HUBを経営するハブは、商品原価が26.0%、人件費が29.3%、減価償却が3.6%、その他販売管理費(家賃や経費など)が33.4%。

商品原価は30%がひとつの目安と思っており、上記にあげた他社と比較しても高くなっていて、FC比率による事業特性もあるのですが牛串や豚串などは意外と原価率が高いのかもしれません。
人件費も30%がひとつの目安としてみていますが、これが23%なのは人件費コストが低いです。FC比率がひとつの要因だとは思います。鳥貴族はどうしてこんな比率ができてるんでしょうか、計算ミスかもしれません。

「資産効率性(店舗・本社・工場資産からみる売上)」
外食なので有形固定資産(土地・建物・設備投資)がバランスシートのなかで重要になってくると思います。同社の有形固定資産比率(対売上)は20.6%です。この数値が低い方が売上高における資産投資が少なくなるので効率的かと思います。
鳥貴族が24.3%、エー・ピーカンパニー23.4%、ハブは18.9%となっています。けっこう効率的ですね。

「資本・負債構成」
株主資本と有利子負債の比率を出してみると、株主資本比率は同社が65.6%と高い値になっています。これは上場で資金調達をして資本比率がぐっと上がっているとみるべきだと思います。現に資産におけるキャッシュ比率も高く、資産の半分がキャッシュという状態です。今後新規出店していくにあたってこれらのキャッシュを使っていくことが予想されます。
なお、鳥貴族は78.6%(500店舗もあるのに手堅い)、ハブ89.2%、エー・ピーカンパニー36.4%となっています。

「これらの情報から何が言えるか」
やはり注目しているのは成長性とそれを裏付ける資産です。上場によって出店攻勢をするにあたり資金面の不安はなくなっていると思います。むしろ2年で店舗数を倍増するとなると、中途採用なども含めた人材登用、ならびに300店舗を目指した経営体制の構築が重要になってくるかと思います。

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