あつまろです。

2013年の株式市場は好調だったのですが、乗りきれていない企業もあります。私の注目企業であるコマツはそんな企業のひとつです。コマツは油圧ショベルなど鉱山機械を手がける企業です。 どういう状況になっているのでしょうか?
「インドネシアの苦戦」
アジアの資源開発ビジネスはインドネシアが盛んだったのですが、ここに急ブレーキがかかり減収です。 資源価格の問題もあるのでしょうが、それだけではありません。インドネシア通貨ルビアの下落によって、現地企業にとっては値上がりに映っているようです。

「コマツのIT」
コマツと言えば建機を売っているだけでなく、ITへの取り組みにおいても一目置かれています。コマツの建機には「KOMTRAX(コムトラックス)」と呼ばれるIT技術が組み込まれています。 コムトラックスは建機の稼働状況を遠隔監視ができて多くのデータも拾うことができてビジネスにも活用しています。 例えば、建機の稼働状況が分かることで部品の交換時期が把握でき、純正部品への交換をタイミングよく提案できます。燃料の使用量も分かるので、燃費の悪い顧客に対して効率的な運転方法をコンサルティングができます。アフターケアビジネスとしても有用です。 また稼働状況を見ることでどの地域の資源開発が盛んなのかも可視化できて、次の一手を打つことができるのです。つまり建機と共に現場の情報を手に入れてマーケティングに活用できるわけです。

参考記事:コマツ 〜日本の底力を体現する企業

「得意の情報収集にも陰り・・・?」
しかし、他社もお手本にしていた情報収集力ですが、現状に満足しているだけでは対応できない事例が生じているようです。 コマツの大橋社長はこのように述べています。
従来は採掘量、資源価格、機械の稼働時間の3つを点検すれば予想ができたが、こうしたデータが機械の需要と連動しなくなっている。為替動向に加え、顧客がどの山を掘ろうと考えているのかも重要な変数になっている。当社の高性能な機械でなくても惚れる山に移る動きがあり、採掘量が増えても機械が売れるとは限らない。顧客の採算ラインはどれくらいか、使用中の機械をいつ廃車にするのか、などといった顧客情報の収集も足りなかった。

この発言を聞くと、KOMTRAX(コムトラックス)で目に見える情報を重視する一方で、足を使って顧客の戦略を直接聞くという現場の努力が足りていないように感じますね。 データで見れるから現地を訪れない、現場の声を聞かない、よくありそうな話ですね。 この点だけをクローズアップすると、KOMTRAX(コムトラックス)があるがゆえの奢りが生じたようにも感じます。 最大のチャンスは、ときに最大のピンチになるわけです。

「ピンチはチャンス?」
その逆もしかりでいまの厳しい局面こそがチャンスなわけです。 コマツはこれからの3年間で生産コストを3〜4割まで削減することを目指しています。 基幹部品の国内主力工場を刷新する計画です。最新機械の導入などもあるのですが、それだけでなく、地下水を冷房に使うことでエアコンより6割の節電が可能にしたり、太陽光パネルを使うことで夏場の空調や照明の電力コストをゼロにするというような取り組みもあるそうです。 生産ライン集約化により、床面積3割減で同じ生産能力を保持できるそうです。 このような原価低減への取り組みに現場の知恵を向けることは、売れまくっているときには難しいかもしれません。 いまのような厳しい時期に、顧客情報を得たマーケティング、イノベーティブな製品開発、生産現場の効率化への追求にしっかり取り組むことができるか、これが超長期で効いてくるわけです。 しばらく冴えない展開が続くと思いますが、ピンチをチャンスに変えられるか? 引続き注目です。

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