あつまろです。

ちょっとした出来事で「バブルだ」という声を聞くことがありますが、たいていはバブルと言えない通常値レベル。 異常値レベルをつけるような、本当のバブル(狂気)というのは、どのレベルなのだろう?ふと考えることがあります。 そんなことを考えつつ、ひさびさに「バブルの歴史―チューリップ恐慌からインターネット投機へ」を再読しました。 
「世界大恐慌」
歴史から学ぶことは多いのですが、長期保有前提の投資を志す私にとって関心が高いのが歴史の教科書にも載っている1929年の世界大恐慌と大暴落です。大恐慌の前後で社会はどのような状況だったのか、そのとき自分がいたらどのような心理状態になったのか。そういうことに関心を持っています。 今回は世界大恐慌の前夜はどのような狂気にあったのか、そこを見ていきます。

「かつてない大暴落」
私が大恐慌に関心をもっている理由のひとつは、株式市場の大暴落があったからです。 私たちは100年に1度の金融危機と呼ばれるサブプライム・リーマンショック後の暴落をみた生き証人ですが、大恐慌はそんな生ぬるいレベルではありません。NYダウは大暴落が起きる1ヶ月前に381ドルという最高値をつけましたが、大暴落後の最安値は41ドル台をつけました。約90%の下落です。 90%の資産が吹き飛んだときの自分の心理は、ちょっと想像しにくいのが本音です(しかし、現在では15,000ドルとなっている事実も見逃せない)。

「1.新時代の到来」
大恐慌前のアメリカでは、新時代が到来したと言われていたそうです。経営が科学的になり、MBAホルダーが経営を担い、自動車の生産ラインが普及し、企業の生産性が向上した時代です。 株式市場でも科学的になり、統計を用いた理論が、皮肉にもバブルを生む土俵になりました。

「2.株式が文化の中心に」
1928〜29年の間で、証券会社の支店が80%増(600店舗増)。なんと客船のなかにも証券会社の支店が開設されたほどです。 また、投資信託が乱立。1928年には200超のファンドが設立されたそうです。 投信の乱立はサブプライム・リーマンショック前の日本でも同じような状況でした。

「3.負債を投機資金に」
見逃せないのがローンを組んで株を買うということが普及したそうです。自分自身の資金に飽き足らず、他人のお金を使ってリターンを追い求める。現代の信用取引に相通じるものがあります。 大暴落の数週間前イェール大学の経済学者は「株価は高い高原状態にしっかりと定着したようだ」とコメントしたそうです。

「狂気の中の変人」
ここまで私がみたバブル(狂気)が盛んな兆候は、以下の3つに集約できそうです。
「1.理論的に株価は適正である、と皆が信じること」
「2.息を吐くように投資が生活に身近な存在になる」
「3.負債を用いる投資が当たり前になる」

数学者によるリスク分析などの理論、ネットなど身近な投資環境、誰でもできる信用取引やブル・ベアなどのレバレッジ型金融商品など、現代の生活は当時以上に導火線が転がっている状況です。いつの時代もバブル(狂気)は発生するはずです。「バブルだ」と騒いでるうちは本当のバブルではなく、むしろバブルと誰も言わなくなったときこそが世間が狂気のまっただ中にいるのだと思います。 人間は共鳴する生きもの。 狂気の世界において、正気を保った「変人」になることができるだろうか。 私自身、絶対の自信はありませんが、道しるべになるのは私たちが経験してきた「歴史」なんだろうと思います。

バブルの歴史―チューリップ恐慌からインターネット投機へ

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