あつまろです。

キヤノンが4月末に2013年第1四半期決算発表会で業績の上方修正をしました。ところがこの発表を受けて株価は下落しました。なぜなんでしょう?
「原因はカメラ」
営業利益は4100億円→4500億円に上方修正でした。この上振れ要因は為替(円安)によるものです。 その一方でコンパクトカメラの販売計画を1700万台→1450万台と引き下げています。これが株価下落の要因です。 為替による営業益増は市場関係者は既に株価に織り込んでいたものの、本業のカメラビジネスの落ち込みは想定外で「売り」という判断になったと考えられます。

「スマホが侵食」
スマホがデジカメの領域を侵食してきています。スマホは画素数などのカメラとしての基本性能がアップしているだけでなく、フェイスブックなどネットと連動した使い方ができるようになってきました。この結果、デジカメよりもスマホの方が良いという人も多数いると思います。
スマホの発展により、コンパクトカメラの世界市場も8300万台から7000万台に減少すると見通しです。キヤノンはデジカメ世界トップ企業でシェア約20%と言われており、世界市場そのものが縮小すると影響が出てきます。

「高性能カメラ事業も影が忍び寄る・・」
スマホに侵食されているデジカメは、比較的カメラへのこだわりが低いエントリタイプのカメラで、本気でカメラへの意欲が高い人はスマホのスペックでは飽き足らず、デジタル一眼レフなど高性能なカメラを選びます。ちなみにデジタル一眼レフ市場では、キヤノンとニコンで世界シェアの5割以上持ち牙城を築き上げています。 しかし、高性能カメラの領域でミラーレスと呼ばれるカメラが出始めています。 一眼レフ特有の光学技術という参入障壁となっていましたが、ミラーレスは参入がしやすくなります。韓国サムスン電子もミラーレスのラインナップ拡充でデジカメを強化してきています。

「負けてばかりではない、キヤノンの逆襲」
悪いニュースばかりではありません。キヤノンはキヤノンで攻める領域を探しています。
好事例がキヤノンの業務用ビデオカメラ「シネマEOS」。動画撮影に特化した製品でメインターゲットは映画業界です。価格は55〜230万円。 BBCが数十台単位で購入して2012年の売上は当初比50%増となっています。高い画質、小型化、さまざまなアングルで撮影可能。これまでキヤノンは放送用カメラ本体はこれまで取り扱っていなかったそうですが、レンズ事業から領域を拡大。 新たに独立した新事業部を立ち上げており、売上高は4〜5年で1000億円規模を目指そうという状況です。専門家向けで成功するのは、本当に高い技術を要していることがわかります。一眼レフのような静止画をとる技術から、映画など動画を技術まで持っていれば、今後大衆向けにも応用可能じゃないかと思います。しかし、3兆円を超えるキヤノンの売上全体からみれば売上目標1000億円は、大きな効果は期待できないのが残念なところです。

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