あつまろです。

職場で最近になってメガネをかけ始める人をみかけるようにしました。よくよく見てみるとレンズに少し色があるようです。 「まさか、例のあれでは?」と思ってメガネについて尋ねてみると、頭によぎったとおりの答えが返ってきました。「JINS PC」です。
「JINS PCとは?」
公式ホームページはこう紹介しています。「パソコン・スマートフォン・テレビなどのディスプレイが発するブルーライトを最大50%カットして、眼を守るメガネです」。累計販売本数は150万本を突破したとのこと。100人に1人はJINS PCを利用している計算になります。メガネと聞くとローテクな業界という印象がありますが、JINS PCを販売するジェイアイエヌは業界を根底からひっくり返すようなインパクトを与えました。その代表製品が今回ご紹介するJINS PCです。 この製品のどこがすごかをマーケティングの4Cで見ていきましょう。
【JINS PC スクエア ハイコントラストレンズ】PC(ディスプレイ)専用メガネ (度なし)(BLACK)

「Customer Value(顧客価値)」
従来のメガネは近視など視力矯正のための道具でした。メガネを買う人は視力に問題を抱える人が中心でした。 また、一部の人はダテメガネを購入する人がいましたが、あくまでおしゃれのためで実用性はありませんでした。JINS PCは仕事などでディスプレイをよく見る人に対して、ブルーライトから眼を守る健康のためのメガネという新たな価値観を持ち込みました。視力に問題があるなしに関わらず、すべての人が潜在顧客になったのです。 じつは健康のため、という新たな価値観を持ち込むことによってJINS PCは多くの慣習を破壊することになります。

「Cost to the Customer(顧客負担)」
ヒット商品に共通するのは「良品質を低価格で」というキーワードです。JINS PCは3,990円と5,990円の2つの価格帯が中心です。メガネにしてはお手軽な価格です。これが1万円オーバーだったら、ここまでヒットすることはなかったと思います。 この低価格帯で販売できるのは、ジェイアイエヌは企画・生産・流通・販売までを 自社で一貫して行う、独自のSPA方式を確立していることが強みです。アイデアだけでなく、JINS PCを生み出す以前に作り上げたSPA方式が成功の要因のひとつです。

「Convenience(利便性)」
「視力矯正のためでないメガネ」という価値観によって、ジェイアイエヌは独特の販売形態をもっています。その代表的なものがメガネの自動販売機です。人通りの多い駅構内、空港、ショッピングセンターにメガネ販売用の自動販売機を設置しています。 消費者にとっては、わざわざメガネ販売店に行かなくても買えますし、ショッピングセンターなどで、それこそついで買いを誘発できます。私自身、初めて自動販売機を見かけたとき、「メガネが売ってる!?」とちょっとした驚きを感じました。 こういう宣伝効果もありますし、販売コストの低下も見込めます。視力矯正用の度付きメガネだとこういう販売はできません。

「ディスプレイから眼を守る」という価値観は、もうひとつの売り場を創りだしました。家電量販店です。パソコン、タブレットの売り場近くにJINS PCを置いて販売するといったものです。 メガネを買うのはメガネショップではなく、自動販売機や家電量販店というアプローチ、これまでにない発想です。

「Communication(コミュニケーション)」
いまでは知名度が高くなったJINS PCですが、最初はターゲットを絞って攻めてから、じわじわと拡大するという戦略をとっています。最初はプログラマーなどの「ITコア層」。ウェブに改善数値データを掲載し、スペックを重視するITコア層に訴求していきました。
次に「ITマス層」。職場のメガネ人口増加に気づいたITマス層が、じわじわと検索・購入・口コミ(レビュー)でじわじわと拡大、ネット上で話題になる状態を築くことができました。
最後のターゲットが「リアルマス層」。 既にネット上での知名度の高さがある状態で、テレビCMの投入して一気に幅広い層へのアプローチして大ヒットとなりました。

また、JINS PCは個人への売り込みだけに留まりません。京都府立医科大学附属病院やヤフーなどの法人営業の実績をあげています。従業員を気遣う企業への売り込みです。
話題はマスコミも取り上げます。マスコミ報道が大きな宣伝効果を生み出し、ブームの様相を築き上げます。
JINS PC


「大ヒットの後に待っているもの」
たまごっち、脳トレなど大ヒット商品は生まれましたが、やっぱり廃れるものです。 とくにこれだけネットでもマスコミでも取り上げられて、あまりの追い風が吹いていたという状況です。 現にジェイアイエヌ自身もJINS PCの大ヒットの反動で、既存店売上高が前期比で下回る業績予想を出していました。私もそういう考えでした。メガネは毎年買い換えるようなものでもないですし、JINS PCを買ったものの使わなくなる人も多数出ると思ったからです。「このブームは長続きせず業績も下がるだろう」、そのように思っていました。 しかし、現実は私の予想とは違う方向に向いました。次回はJINS PC大ヒットの後に待っていたのは何かをご紹介します。
【JINS PC スクエア クリアレンズ】PC(ディスプレイ)専用メガネ (度なし) (BLACK)

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