「テクノロジーインダストリー」という世界においては、勝者がすべてを支配する「winner-take-almost-all」という状況。この世界では4皇(Big Four)が各々の領域(領土)を持ちながら、互いの領域を奪いとろうと凌ぎを削っている。4皇とは、グーグル、アップル、フェイスブックそしてアマゾン。
「4皇の強み」
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アップルのデザイン ジョブズは“究極”をどう生み出したのか
消費者の生活を激変させたiPadとiPhoneというイノベーティブなデバイスが最大の強み。ハードだけでなく音楽サービスiTuneでは4億2500万人がオンラインストアを利用しています。現時点で最強の座はアップルでしょう。売上・利益ともに2以下に3倍以上の差をつけています。

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増補改訂版 グーグル・アドセンスの歩き方
誰もが知るように検索サービスの王者であり、オンライン広告で収益を挙げています。スマフォOS(Android)は、世界のスマフォ4台のうち3台を占める状況です。

アマゾン
Amazonオリジナル カレンダー 卓上 Amazon logotype 2013年
ネット通販と電子書籍の巨人。また、消費者の目には触れにくいですがクラウドサービスの第一人者でもあります。(過去記事:アマゾン:利益を生み出さない企業

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基本設定・タイムライン・Facebookページまで! Facebook 逆引き Q&A 126
ソーシャル・ネットワーク・サービスの利用者が急速拡大し10億人を超えました。全世界の人口が70億人ですからすごい数です。最も若い企業で業績面では他3者には敵いませんがポテンシャルは高い。生活やビジネスのシーンだけでなく、アラブの春に見られたように一国の政治すら変えてしまうインパクトを世界中に見せつけました。ワンピースで喩えるならば、元4皇で当時最強だったマイクロソフト(白ひげ海賊団)のビル・ゲイツ(白ひげ)が去った後、新たに4皇に加わった黒ひげのような存在です。

「進化を遂げる4皇」
将来の脅威となりそうなルーキーを買収し、自分の傘下にする動きが見られます。アマゾンは靴のネット通販で急成長していたザッポス(Zappos)を買収。フェイスブックもSNSの写真共有サービスを手がけるインスタグラムなどルーキーをを買収して得意のSNS分野をさらに強化しています。買収の狙いは他にもあります。この世界(テクノロジーインダストリー)において、特許は矛にもなり盾にもあります。アップルは特許を矛として特許訴訟を起こしてライバルを蹴落としにかかる一方で、グーグルは携帯関連の特許を多く持つモトローラを買収し、特許の盾を構築しました。このように4皇は買収という手段で、将来の脅威の芽を摘んだり、新サービスを拡充してビジネスを強化したり、特許など知的資産を手に入れたり、企業で働く優秀な人材をパーティーに入れたり、とさらなる進化を遂げようとしています。変化の激しい世界ですが、4皇が引き続き世界をリードすることは間違いありません。では、世界を支配する4皇の脅威は何であるか?それはお互いの争いです。

「互いに攻撃しあう4皇」
4皇は世界中の人々を自分の領土(プラットフォーム)に住まわせようとしています。先に述べたように新サービスや特許などで城壁を築き守りを固める一方、相手の領域への侵略を試みています。「テクノロジーインダストリー」という世界では、局地戦が日夜繰り広げられているのです。
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「アップルへの侵略」
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世界を席巻したiPhoneに対して、グーグルはスマフォOSの領域で攻勢。OSはグーグル、ハードはサムスンなど韓台中企業とタッグを組み現在ではOSシェア70%超を握り、世界ナンバーワンとなりました。亡きジョブズ氏は「Androidは盗作だ。Androidを叩き潰すつもりだ」と怒り心頭だったということが語られています。盗作の定義は難しいですが、アップルのiOSを参考にしているのは間違いなく、二番煎じで世界トップシェアを取られるとジョブズ氏のお怒りもわかります。

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iPadによってタブレット端末という新たなハードの概念を作り上げたアップル。この分野でも王者アップルに対して、グーグルやアマゾンが攻勢をかけています。特に強烈な攻勢をかけているのがアマゾンのKindle。他タブレットとは違うビジネスモデルで消費者にアプローチをかけています。これまでのアップルの勝利の方程式は、iTuneやアプリなどコンテンツを目玉にしてiPadなどのハードを売って儲けるビジネスモデルでした。対するアマゾンはハード(Kindle)では儲けのない格安価格を目玉にして、電子書籍などコンテンツを売るというビジネスモデルです。これはハードは赤字で売り、ソフトで儲ける任天堂やソニーのゲーム業界に近いやり方です。

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これまではアップルのiTuneの独壇場でしたが、この分野もアマゾンが攻勢をかけます。「Kindle」と「クラウドサービス」を利用して音楽のシェアを奪おうとしています。クラウドサービスを使うことで一度買った音楽はどの端末でも聞けるというのがアマゾンの強みです。

「グーグルへの侵略」
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グーグルの強さの源泉は検索サービスです。過去のライバルヤフーを下し、現在では世界中で独占禁止法が問題になるほどの圧倒的なシェア。これに対してアップルはSiriがその一角を崩そうという試みをかけています。わからないことは「グーグル先生」にタイピングでの問い合わせからSiri秘書に口頭で質問する、という変化を起こそうとしています。少なくとも日本版においてはSiri秘書は非力ですが人工知能の進化は早いので、一気に万能秘書に成長するかもしれません。またアマゾンは、ネット通販についてはグーグル経由でなくアマゾン内で調べられるよう消費者に訴えかけています。言わばネット通販分野における「グーグル飛ばし」を仕掛けています。圧倒的な強みのあるグーグルの検索サービスも、このようにいろんな角度から攻勢を受けています。

「アマゾンへの侵略」
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ネット通販の舞台はアマゾンの牙城です。ここにはフェイスブックがチャレンジしています。SNSならではの強みを活かした手法として2012年ギフトサービスを手がけるKarmaを買収。友人にギフトを送るという新サービスでネット通販に参入しています。

電子書籍
電子書籍で米シェア5%のアップル。日本でも電子書籍に参入するという報道がありましたが、この分野では負け組という状況。正攻法だけでは崩せないので、アメリカでは有力出版社に価格決定権をちらつかせてアマゾンからの撤退を囁いているそうです。 消費者ではなく、仕入先に対してアプローチをかけるという方法です。

「フェイスブックへの侵略」
SNS
SNSの舞台では、グーグルが「Google+」というサービスで王者Facebookに挑戦しています。しかし、SNSの分野で強いフェイスブックの牙城を崩すのは困難そうです。

「4皇の首を狙うルーキー」
次世代を狙うホープ(ルーキー)が次から次へとあらわれてきます。既に日本でも普及したTwitterやモバイルペイメントのSquareなどが4皇の領域を奪おうとしています。特にフェイスブックが得意とするSNS分野は、新興勢力が雨後の筍のようにニョキニョキと出てきてチャレンジし続けることでしょう。この領域はオセロゲームのように明日には一気に消費者が白から黒にサービスを乗り換える可能性もあります。うかうかできない世界です。
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「4皇への復権を狙う元王者」
元王者のマイクロソフトも虎視眈々と返り咲きをねらっています。iPadに対抗するタブレット端末Surfaceや、グーグル検索に対抗するため検索サービスBingに資金を投入、スマフォ市場にはノキアとの前世代コンビを組んでいます。しかし、どの商品やサービスも二番煎じの域を出ず復権への道は遠そうです。

「世界の覇者は誰の手に」
現時点でナンバー1はアップルですが、iPad、iPhone、iTuneという牙城の切り崩し攻勢は熾烈を極めています。グーグルも強いですが成長力が弱い。フェイスブックはまだビジネス化が十分でない。アマゾンが有力候補のようにも思えます。風貌もアイデアもどこか宇宙人をイメージさせるジェフ・ベゾスの長期志向の経営スタイルも独特でジョブズに変わって世界を引っ張りそうな予感がします。さて、みなさんはどの企業が次の覇者になるとお考えでしょうか。

(参考文献)
The Economist [UK] December 7, 2012 (単号)

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