あつまろです。

ギリシャから豪州に移住した人はこの半年で約3000人。ポルトガルからブラジルなど旧植民地に移り住む動きが広がっている。欧州など単純労働者ではなく、一定の教育を受け、技能を持つ人材(中間層)が新興国や資源国に流れ込む。アフリカ南西部のアンゴラの居住者は昨年9万人に達し、2003年の5倍に迫る勢いという。
日経新聞4月14日付

日系ブラジル人のことを思いました。約100年前の日本はブラジルに高賃金を求めて渡り、コーヒー農園で働きました。当時日本での暮らしが厳しいものが背景にあるのでしょう。13万人の日本人が移民として渡ったそうです。

「ヒト・モノ・カネは成長を求める」
日本は長らく世界2位の経済大国という地位にいました。ヒト・モノ・カネが集まってきてそれが当然になっていました。現在も世界3位と依然として世界有数の経済大国です。しかし、中国などの新興国が急速な成長に圧倒されてきています。モノづくりの現場もモノを売る市場も新興国に流れています。カネ(投資マネー)も成長を求めて新興国に注がれています。

「豊かな暮らしを求めて」
そしていま、揺れる欧州ではギリシャ・ポルトガルなど問題となっている国を中心としてヒトが流出し始めました。
日本では馴染みがありませんが、苦しい労働環境にいるヒトは豊かな暮らしを求めて出稼ぎにいくものです。しかし、その流れはこれまでと少し違います。これまでは「発展途上国→先進国」、「先進国→先進国」というのが一般的でしたが、現在の流れは「先進国→新興国(BRICsなど)」という流れが出てきました。こうやって新興国はカネとモノだけでなく、技能や経験のあるヒトも取り込むことで将来の先進国となっていくのですね。

「日本の将来」
欧州の移民の流れは日本の将来を考える上でも参考になります。既に日本企業や日本にある外資法人で勤めているビジネスパーソンが新興国で働くケースは多くありますが、身ひとつで現地の企業で雇ってもらおうとするケースはまだ一般的でありません。成熟した日本から成長著しい東アジア・東南アジアに飛び出す人(飛び出したい人)は今後増えていきそうです。特に日本でもギリシャのようなデフォルト問題が表面化したときにそうなりそうです。しかし、ポルトガル人が言語や文化のつながりが強い旧植民地に向かっていくのとは、日本は少し状況が違います。日本語だけしかできない、これといった専門性もなければ、成長著しい海外で働きたくても難しいだろうと思います。

「海外に出る心境」
あと20年もすると日本から海外に出る人がいまよりずっと多くなると思います。海外に出る人はポジティブな感情を持つ人もいれば、ネガティブな感情を持つ人もいるでしょう。日本での生活が苦しいから海外に脱出する(逃げる)というのはネガティブなケースです。そういうケースはできるだけ避けたいものですね。海外で働くことにワクワク感があって楽しみ、日本にないチャレンジができるというポジティブな気持ちがある人たちこそが海外に出てもらいたいです。そういう意欲がある人は、日本の経済状況が良かろうが悪かろうがそれなりに成功する確率の高い人なんだろうと思います。