あつまろです。

学習塾業界は市場成長に期待ができないし、参入障壁も低く、株式市場では不人気業界。だから利益からみた株価は割安なところが多いです。しかし万年割安に放置される業界だからこそ割高な株を掴まされるリスクも低いともいえます。今回はそんな学習塾業界を見ていくことにします。
「今後の動向」
学習塾業界は市場が縮んでいますが、大手塾が中小塾を奪ってきました。個人経営の零細塾も多数存在する参入障壁の低い競合だらけの業界ですが、現在では上位30社が市場の4分の1まで占めてきました。市場が縮小する場合、弱い企業が撤退し、大手による寡占化するのはよくある話です。そして最後まで椅子取りゲームに生き残った企業は、寡占化した市場でそれなりの利益を得る。これも多くの業界で見られる構図です。学習塾市場全体は縮小(シュリンク)するのでしょうが、個別企業に目をむけると成長の余地があると思っています。では、いくつか企業の取り組みをご紹介します。

「各企業の取り組み」
「栄光ホールディングスの場合」
上場学習塾売上トップの栄光HD(栄光ゼミナールを運営)は、09年シェーン英会話を買収。さらに学童保育サービスに乗り出しました。教育複合施設で学習塾、英会話、学童保育など多様な教育サービスを提供しています。学習塾以外の教育ポートフォリオを充実させる動きです。

「東進ハイスクールの場合」
予備校東進ハイスクールを運営するナガセは、06年中学受験御三家のひとつ四谷大塚を買収。早稲田アカデミーにも18%の出資。進学指導も小学生・中学生・高校生・浪人生と年齢幅のラインナップを広げています。買収や出資などの提携も目につきます。

「ベネッセの場合」
赤ペン先生でお馴染みのベネッセは06年に予備校「お茶の水ゼミ」を買収。学習塾では「東京個別指導学院」と「アップ(兵庫県大手)」を買収。通信教育だけでなく、リアル教育現場にも進出しています。ちなみに英会話のベルリッツもベネッセ配下です。

「最高峰進学塾のお値段」
中学受験の王者SAPIX小学部では入会金3万1500円。 月謝(標準コース)5万2500円。 ここに夏期講習など大型休みごとの講習や、模擬テスト代などもかかってきます。 年100万円を超える費用になります。 親にとっては大変な出費です。少々の節約で乗りきれる額じゃないですね、これ。

「幼児英才教育事情」
先日ブログで
学習塾業界やフィットネス業界や音楽メーカーなど、子育て分野に本格参入して子育て事業に付加価値をつけて提供するのも面白いと思います。育児と教育はうまく融合できそうです。
ということを書きましたが、既に育児と融合したサービスの存在を発見しました。

TOMASで有名なリソー教育は英才教育型の長時間託児所「伸芽'S クラブ」です。4歳児だと週5日(1日10時間)で月謝13万6500円(高いー!)。もっと低い年齢だと20万円を超えることも。しかしこの託児所、すぐに定員いっぱいになったそうです。施設内は音楽室があって音大卒の講師からの指導あり。英語や囲碁なども学べるそうです。たしかにお稽古事に通わせる親は多くいますから、ここだと運動・音楽・英会話などパッケージ化されていると思うと安心しそうです。子どもに一流の教育を与えたいというセレブの心をつかみそうですね。

「あつまろの保有銘柄:学習塾ステップ」
最後はご参考ですが、私が投資している企業は学習塾のステップ(STEP)。ここは学習塾業界でも中堅どころなのですが、いい企業です。営業利益率は20%で配当性向30%。割安な株価なので配当利回り4%超。 成長性に疑問符がつくかもしれませんが、投資を始めた平成18年〜23年で純利益の伸びは44%。
神奈川県に基盤を持ち、湘南・柏陽・鎌倉学園・桐光学園・厚木など県内の偏差値60を超える高学歴公立高校への合格時実績1〜2位に位置しています。地域に根付いており、アルバイト講師でなく正社員の講師を雇っています。また、塾講師の年収は低いのが一般的ですが、ここは547万円と適切な対価を講師に支払っています。大化けの期待は低いですが、高収益安定成長で手堅い企業です。

週刊 ダイヤモンド 2012年 2/25号 [雑誌]