あつまろです

日本を代表する優良企業、コマツを紹介しています。 

目次は以下8つで構成。
「1.事業内容」
「2.ダントツ商品」
「3.最強IT技術」
「4.系列みどり会」
「5.開発と製造現場」
「6.絶対王者キャタピラー」
「7.新興企業三一重工」
「8.中国市場の近況」

目次1〜2を上巻でご紹介しました。目次3〜5は中巻でご紹介しました。今回は目次6〜8のご紹介です。

「6.絶対王者キャタピラー」

建機業界のガリバー、キャタピラー。 売上高はコマツの1兆8000億円に対して、3兆2000億円(425億ドル)。円高の今でも倍近い差があります。営業利益(Operating Income)率も10%近くあり高収益体質です。30企業だけが採用されるNYダウ銘柄にも名を連ねており、アメリカを代表する企業のひとつです。

キャタピラーなくして、コマツがここまで成長を遂げることはなかったと私は思っています。コマツが低迷していた頃はキャタピラー製品を研究することで開発力を強化することができ、キャタピラーの日本市場進出に戦々恐々としながらも挑む姿勢を見せたからこそ現在のコマツがあるのでしょう。

現在のコマツのDNAとも言える「ダントツ製品」は、他社が簡単に追いつけない機能を搭載するというメッセージですが、この他社というのは国内競合である日立建機やコベルコ建機ではなく、キャタピラーを最も強く連想していると想像します。

海外売上高比率が8割を超過するコマツにとっては、どの市場でもキャタピラーと競合するはず。コマツがリードしてもキャタピラーだって黙ってはいない。最大の好敵手であるキャタピラーと切磋琢磨することがコマツ成長のキーワードなんだと思います。絶対王者キャタピラーがいる限り、コマツは挑戦者。

私はコマツがキャタピラーを抜いて世界一位に君臨する日が来ることを楽しみにしています。

「7.新興企業三一重工」

キャタピラーという前門の虎だけでなく、後門には狼がいます。 それが三一重工です。

中国の建設機械最大手で今年1〜7月の合計販売台数は1万4000台と早くも昨年の通年(1〜12月)を上回り、中国市場トップのコマツに約2000台差と肉薄。2011年度通期で逆転して市場トップを狙っています。
三一重工は中国市場だけでなく、視線は海外に向いています。すでに米国、インド、ブラジル、インドネシアで生産拠点作りが進んでおり、最近では、日本の油圧ショベル市場に進出すると発表しています。

コマツ野路社長は日経新聞で「新品を5年間使って中古に出した時、当社のショベルは半額だが、三一重工のは2割になる。それが市場の評価だ」と強気のコメントを出しています。

が、三一重工は「売上高の5〜7%を研究開発に充てている」とコメントしており、技術のキャッチアップは脅威です。また、研究開発に熱心なものの自前主義へのこだわりはなく柔軟です。油圧ショベルの基幹部品である油圧機器やエンジンは川崎重工業などから調達している。海外調達の約8割は日本企業からだそうです。自前技術で足りない点は、日本製品を組み込むことで商品力の差を埋めています。

コマツ野路社長は「エンジンも油圧機器もほとんどが日本製で、製造原価は当社より高い。それでも販売価格は安い。これで競争力を保てるのかは疑問だ。自分で作れるようにならないと市場は席巻できない」とコメントしています。私が脅威だと思っているのは、三一重工がこのまま成長していつの日か日本製品からの調達が不要になり、内製化できて利益率が向上するということです。韓国サムスンが日本部品メーカーから調達してきたのを徐々に内製化しているのと同じように、第二のサムスンになる可能性を秘めた企業だと思います。数年後にはキャタピラー、コマツ、三一重工の「建機三国志」が繰り広げられているかもしれません。

「中国市場の近況」

コマツは中国関連銘柄とみなされています。2011年になって中国でのビジネスに雲がかかってきています。4月までは順調に前年比2割増ペースで伸びていたコマツの建機販売。5月に入ると月初から前年割れに転じ、単月では39%減の大幅減となっています。

原因は、金融危機後に中国政府が打ち出した4兆元(約50兆円)の景気刺激策が息切れしたところに、投資の過熱懸念から中国政府が金融引き締めに転じたことが建機需要を鈍らせていると言われています。

もっとも中国では景気が過熱すれば、金融引き締めで調整し、景気が下振れすれば財政出動で需要を創出するという「手綱さばき」をしており、今回は一手のひとつとしてみることもできます。野路社長は「中国にある油圧ショベルはまだ50万台くらい。かつて日本でも70万〜80万台あったことを考えればまだ増える」とコメントしており、中長期の成長期待に変わりはないと思います。

中国の調整局面の入り口とも言える状況。株式市場でコマツ株が投げ売りを浴びせられている局面こそ、私たち長期スパンで考えることのできる個人投資家の出番です。動ずることなく、買いの一手で応じるのみです。

コマツ 〜日本の底力を体現する企業〜 上巻
コマツ 〜日本の底力を体現する企業〜 中巻

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