あつまろです

日本を代表する優良企業、コマツを紹介しています。 

目次は以下8つで構成。
「1.事業内容」
「2.ダントツ商品」
「3.最強IT技術」
「4.系列みどり会」
「5.開発と製造現場」
「6.絶対王者キャタピラー」
「7.新興企業三一重工」
「8.中国市場の近況」

目次1〜2を前回ご紹介しました。今回は目次3からになります。

「3.最強IT技術」

建機と言えばローテクなイメージを連想するかもしれませんが、じつはコマツが今日世界で競争力を保っているのはIT技術なしには語れないのです。

コマツの建機には「KOMTRAX(コムトラックス)」と呼ばれるIT技術が組み込まれています。コムトラックスは建機の稼働状況を遠隔監視するもので、もとは盗難防止のために作ったシステムでしたが、だんだんとアイデアが生まれ、コマツのビジネスを根底から変革する仕組みへと発展を遂げました。

365日24時間、コムトラックスから送られてくる情報は「宝の山」です。
komtrax


例えば、建機の稼働状況が分かることで部品の交換時期が把握でき、純正部品への交換をタイミングよく提案できる。燃料の使用量も分かるので、燃費の悪い顧客に対して効率的な運転方法をコンサルティングができる。
販売で終わらせることなく、アフターサービスに付加価値がつくことになり、顧客満足は向上し、収益機会の最大化を実現できるようになりました。

しかも、中国でのビジネスで、コムトラックスは思わぬ役割を果たしています。中国の顧客は割賦販売(分割払い)が主流。信用力の低い事業者にも建機の稼動状況をつかめるコマツは売ることができます。
買い逃げをしようにもGDPで遠隔監視できるため逃げれない。キチンと支払いをしない顧客には、エンジンを止めることで支払いを促すことができます。最悪の場合は建機の差し押さえで対応できます。与信や販売代金回収にむけての効果が高いため、思いっきって販売することができるというわけです。現在、コマツは中国市場におけるシェアは一位。商品そのものの良さもさることながら、コムトラックスが縁の下の力持ちの役割を担っています。

また、コムトラックスで建機稼働状況を把握することは、中国政府が発表する情報よりも中国経済の状況がリアルに把握でき、増産や減産にむけて手を打つのが早くなります。結果として在庫適正化、販売機会の逸失が少なくなります。

「4.系列みどり会」

世界トップのキャタピラーは内製化が経営方針ですが、コマツは協力会社への外部委託という経営方針の違いがあります。コマツの基本姿勢は、積極的に仕事を外に出すというもの。

コマツの協力会社が組織するのは「みどり会」。コマツは根拠のない値下げは要求しないという鉄則があり、
協力会社に新たに仕事を発注するときは徹底支援する。その結果、みどり会に属する協力会社は規模は小さいが、利益率は高い。コマツの工場では毎月、協力会社トップを招いて世界の経済状況や需要予測まであらゆる情報を開示する。

どうしてコマツは協力会社(みどり会)のため、そこまでするのでしょう?

ともに栄えるWin-Winの信頼関係を築きあげることによって、外注化で余った自社リソースを基幹部品の開発に特化、研究開発に注力することができます。また、世界需要に応えるための生産拡大にむけた投資リスクを
一社負担でなく協力会社と分かち合うことができます。

サブプライム・リーマンショックでは「とかげの尻尾切り」のように内製化に走って協力会社への発注を止めた企業が多い中、古き良き日本企業モデルを地で行くコマツは称賛を送らざるをえません。北米で「MIDORIKAI」が発足したそうです。日本型の系列がアメリカでもうまく作用するのでしょうか。

「5.開発と製造現場」

他のメーカーでは開発と工場とは分離している例が一般的だそうですが、コマツの場合は製造現場の工場に、開発部門を同居させています。

なぜでしょうか?

開発初期段階で生産担当者からの意見を聞くことができるからです、工場の量産化しやすい設計アイデアは生産担当者の方がノウハウがあります。この開発現場と工場の生産現場との「スープの冷めない距離」が好循環を生み出しているのだそうです。

コマツ 〜日本の底力を体現する企業〜 上巻
コマツ 〜日本の底力を体現する企業〜 下巻

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