あつまろです。

ホンダ、と聞いてまず何を思い浮かべますか?

シビックやフィットなどの四輪車でしょうか。それとも二輪車を連想しますか。それとも・・・

私はホンダの株主です。魅力を感じたのは、二輪車が新興国で浸透し、その後に四輪車が進出するというストーリーが一つ。

もう一つホンダに魅力を感じたのは、チャレンジスピリットです。

「HondaJetにみるチャレンジスピリット」

象徴は、航空機事業です。航空事業への参入はホンダ創業以来の夢であり挑戦です。世界的にも前例が少ない自社製機体と自社製エンジンの組み合わせによるビジネスジェット機「HondaJet」を開発しました。フロリダの航空ショーにて3日間で100機を超えるオーダーを獲得。2012年にデリバリー開始し、いよいよ空を飛びはじめるという状況です。

ホンダへ投資するにあたり、私は航空機事業の収益は全くアテにしていません。ビジネスとしては失敗するリスクがあります。しかし、夢に向かって挑戦する、それこそがホンダに技術者たちがこぞって集いたくなる企業風土なのだと思っています。

実を言うと、当時ホンダへの投資は悩みました。新興国では韓国現代自動車が積極的に仕掛けてきています。長期的には中国メーカーも脅威です。2000年を過ぎてトヨタが世界一の自動車メーカーとなるということが日本の完成車が世界における相対的地位の頂上(ピーク)を迎えていると感じました。私は日本完成車メーカーの今後の成長には楽観視をしていませんでした。

しかし、最終的にはホンダのスピリットが決め手になりました。その象徴がもうすぐ空に舞うのです。わくわくします。小型ビジネスジェットは米国だけでなく他新興国でも使用されていると聞きます。ビジネスジェット機市場がもっと普及し、ホンダの飛行機が世界中で飛び回る日が来るかもしれないのです。ステキですね。

じつは、今回ホンダを取り上げたのは夢だけではありません。航空事業とは対照的である次のニュースを取り上げようと思ったからです。

「部品物流改革にみる現実路線」

日経新聞(2011年2月19日付)に「自社で部品輸送」という記事が載りました。一部引用します。
ホンダは国内の部品物流を抜本的に見直す。部品メーカーがホンダの工場にトラックなどで納入する現行方式を、ホンダ側が部品メーカーの工場などに出向いて引き取る方式に切り替える。新方式の採用で部品メーカーがホンダに納める部品の単価から物流費は省かれる。ホンダは大量の輸送を委託するスケールメリットや、トラックの積載効率を上げることなどで物流費を抑制。部品物流費の1〜2割程度の原価低減が見込めそう。

このニュースを読んでどう思いますか。「ふ〜ん、まあいいんじゃない」というところでしょうか。
私のコメントの前にもう少し引用文を紹介します。

部品メーカーにとっては部品の価格構造がホンダ側から見えやすくなるという懸念があり、実現にはハードルも残る。部品メーカーは「今後の価格交渉がやりづらくなる」。さらに部品メーカーではホンダの工場へ配送するトラックに他メーカー向けの部品を混載しているケースがある。これらの問題をホンダがクリアし、各部品メーカーから合意を取り付けられるかが焦点となる。

この記事を読んでまず思ったのは、私がホンダ社員だったらこの仕事やりたくないな、ということです。関係者全員と交渉が必要ですし、部品メーカーからは歓迎されていません。費用対効果を明確にするための試算も大変です。自社工場も業務を変える。輸送業者とも交渉して業務を決める。部品メーカーには交渉して理解を得る。システムなどのインフラも整備が必要です。じつに面倒な仕事です。

しかしだからこそ、このニュースは評価できます。「HondaJet」のような夢もワクワクもありません。関係者の過半数はむしろネガティブなものかもしれません。それでも競争を勝ち抜くため、コスト低減は全て見直してやり抜くんだ、という強い意志を感じます。

この物流改革は伊藤社長の堅実で厳格な経営方針の表れかもしれません。右手に「夢」、左手に「現実」、そんなホンダに乾杯です。

hondajet


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