あつまろです。

ひふみ投信は一部個人投資家で人気のある
アクティブファンドです。

私自身は名前くらいしか知らなかったので、実際の運用方針を知るためレオス・キャピタルワークス社主催のセミナー
「ひふみアカデミー」に行ってきました。

以下のストーリーで展開します。

セミナー前の情報
「1.ホームページからの情報」
「2.ポートフォリオと取引履歴」

セミナー後の情報
「3.セミナー・質疑応答サマリ」
「4.投資家にとってのひふみ投信」

1.ホームページからの情報

まず、セミナー参加前の予習としてHPから投資方針を確認しました。

投資哲学
•当ファンドの信託財産を長期的に成長させるために、世界経済、社会が変化し続けることを前提として、その変化に対して先見性を持って柔軟に対応します。
•また市場動向も常に変化し続けますが、特定の運用手法やスタイルにこだわらず、企業の価値と現在の市場価値との差(割安であること)やその企業の価値が時間とともに増加することに着目して、長期的な選別投資をします。
•人間は本来、社会に対して付加価値を創りだすことができますが、企業においても経営者や従業員をはじめとした多様な関係者(ステークホルダー)が各企業における独自の価値を創造し得ることを信じ、その企業の価値変化の可能性を、豊かな想像力を持って判断します。

ん〜、哲学だから仕方ないのかもしれませんが、なかなか投資スタンスのコアがわかりにくいです。
「柔軟に対応」「特定の運用手法やスタイルにこだわらず」「豊かな想像力を持って判断します」など

ひふみ投信の投資態度
1.国内外の長期的な経済循環や経済構造の変化、経済の発展段階等を総合的に勘案して、適切な国内外の株式市場を選びます。
2.選ばれた国内外の株式市場のなかで、長期的な産業のトレンドを勘案しつつ、定性・定量の両方面から徹底的な調査・分析を行ない、業種や企業規模にとらわれることなく、長期的な将来価値に対してその時点での市場価値が割安と考えられる銘柄に長期的に選別投資します。
3.長期的なリスクとリターンの関係を考慮して、銘柄数・組入比率等を決定し、分散投資することにより、信託財産の成長を目指します。
4.株式以外への資産への投資割合は、原則として、信託財産の総額の50%以下とします。
5.ファンドの運用にあたっては、短期的な成績向上を狙うような投資は行ないません。したがって、運用成果について目標とするベンチマークは設定しません。

「1」国内の株式市場に限定せずに外国の市場にも投資対象の可能性を持つというのは良いポイントです。ただし、本当に外国株投資をするにあたっての実際の運用体制を構築するのは口で言うほど簡単なことではありません。これはコモンズファンドなど他ファンドにも言えることです。
「4」この記載は逆に読むと、株式以外の資産を50%まで保有するという考え方であり、理にかなっています。株式市場が高騰しているときこそ、新たな資金を株式に投じないというのは、あるべき姿だと思います。
「5」ベンチマークを置かないのも個人的には賛成です。が、実際には運用報告書を見るとTOPIXのチャートや騰落率が出ていて、思いっきりベンチマークにしているような気が・・・

2.ポートフォリオと取引履歴

現在のポートフォリオ1位が保育サービスのJPホールディングス。3位にはペット保険のアニコムホールディングス。他にもカカクコムや日本ツイッター事業を展開するデジタルガレージ。
また、約半年前の上位銘柄にはニコニコ動画のドワンゴ、ZOZOTOWNのスタートトゥデイと、比較的新しい成長(グロース)要素が強いと思う反面、次々にポートフォリオ上位が入れ替わっており回転率が早い印象です。

新ビジネストレンド狙いかと思う一方、自動車部品のユニプレスやティラドなどリーマンショック後で業績復活した渋い銘柄。四半期決算の業績上昇発表と株価上昇時に順張りで投資して成功しているようです。これもどちらかというと上げ相場に乗っかり、短期(1年未満)で益を狙っている感覚を持ちます。

コレ以外には、ポートフォリオ2位に静岡銀行とお年寄りが好みそうな銘柄。さらにはユニ・チャーム、任天堂、東レ、コマツなど強いビジネスを持つ企業群。このあたりは私も好きな銘柄群が並びます。その他、歯科医療機器を手がけるナカニシも入れてます。ここも渋い。アナリストの好みなんでしょうか。

分散を心がけているからでしょうか、ポートフォリオを見ると百花繚乱。内需も外需も取り入れて、どちらかというとグロース色が強い印象ですが、私のような個人投資家目線からするとポートフォリオから感じる個性(一貫性)を感じにくい不思議な印象を受けます。

私の理解を超えたこのような運用こそが、運用哲学にある「特定の運用手法やスタイルにこだわらず」「柔軟性」というメッセージの体現かもしれません。私はここまで下調べをした状態でセミナーに向かいました。

セミナー・質疑応答サマリ

①運用体制

リサーチメンバは5名体制。シニア2名 中堅1名 若手2名。若手2名の成長が著しく彼らのアイデアが効いている。創業当初は4名体制で総務など兼務してきたが、いまは5名が運用に専念できている。

あつまろ:5名体制があるが銘柄選定はどのように判断を下すのでしょうか?
ひふみ:ある程度の裁量を持って決定しています。担当者がレポートを書いて、内部で説明をして話し合いをします。話をする中で気づくこともあります。ファンド責任者は社長の藤野です。

感想:どこのファンドもだいたいこのような決め方だそうです。人に説明することは意外と自分でも発見があるので個人投資家にないメリットかもしれません。30歳以下の運用者が2名いらっしゃって、若いのにかなりしっかりした印象でした。
一方でポートフォリオ全体を見た個性を感じにくいというのもある程度理解できました。5人の志向がそれぞれ盛り込まれた結果、あらゆる銘柄が並んだのだと思います。

②運用哲学

・アクティブ主義
企業の価値変化の可能性を想像力をもって判断
・柔軟性
時代の状況に応じた対応
・見えない価値を見つける力

あつまろ:見えない資産は具体的にどのように判断しますか?
ひふみ:見えない価値なので判断しづらいが、経営サイドとの話合いの結果の印象や、はがきアンケートの返信速度なども見ています。

感想:哲学はHPに載っているのと違っていて、現在も鋭意検討中だそうです。が、やっぱり哲学は曖昧な印象です。私の場合、「・・主義」「・・性」というのは、もやっとした印象を受けます。挙げられている「見えない価値」というのは決算書に現れにくい大事ですが、質問の回答を聞いても具体論に乏しい印象でした。
私個人としてのチェックポイントは、経営理念の浸透度、企業文化(DNA)やブランド、販売網、参入障壁の高いビジネスか、経営者に依存しないビジネスモデルか、買い手(顧客)や売り手(仕入先)との交渉力をもつポジションにいるか、従業員の給料(低すぎないか)などを書きだして自分なりにチェックするようにしています。

③運用方法

2つある。
a) RSMという独自スクリーニング基準(探知機という表現もあり)
RSMの軸は、ディープバリュー(割安)、業績伸び率の兆候、チャートの3つ。
b) 一本釣り
個別企業と出会って優れた企業を文字通り一本釣り。

感想:この説明でポートフォリオと取引履歴の意味がわかりました。要は定量評価(スクリーニング)が主なのですね。RSMの3つの基準を見ていると、新ビジネスや復活銘柄などのポートフォリオの意味がわかりました。

私の印象ではひふみ投信は半期ごとで益を出す回転率の高い運用です。実際にはロングスパンを見ているようですが、ここまでの結果を見ると結果としては短期で成果を出し続けるという運用手法という印象です。銘柄選定も回転率も20〜30代の投資スタイルに近いかもしれません。
投資哲学やポートフォリオの変遷からだけではなく、今回のセミナーでも枠にとらわれない「自由」を感じました。「その時々で最適なものを」という思想です。私の場合はあえて「制約」をつけて人間の非合理さを抑えて超長期で実をとる、というスタイルなので自分のスタンスとの違いを感じました。

同じ直販で先日ご紹介したコモンズと比較しても全然違う印象でした。私自身はコモンズとの共通点が多いので、ひふみとは投資スタイルに気になる点が多くありましたが、正直ここは嗜好の違いですね。

投資家にとってのひふみ投信

設定来のパフォーマンスは日本株で運用するファンドでは一位だと思っている(藤野社長談)、という言葉に代表されるように実際のパフォーマンスを挙げていることを高く評価できます。現在はグロース色が強いのですが、バランスも考慮できている印象です。

時流にのった投資。独自スクリーニングも設けており、私の印象で言うと「いまふう」の投資スタイル。これをどう判断するかは投資家の共感度次第でしょう。私自身は共感度が低かったので、もうしばらく様子見を続けるつもりです。

ファンドとしては、抑えられた信託報酬、株価高騰期に非株式資産で待機する方針など明らかに投資家目線で歓迎すべき点もあります。個性的なアクティブファンドが出てくることは歓迎です。こうやって個人投資家とも接点を持ってくれることもファンドを知る手助けにもなりますし、私のような株式投資をする者にとっても勉強になります、ありがたいことです。これからも個人投資家との接点を大事にしていってほしいです。

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